所在地・ 徳島県鳴門市   大麻比古神社・奧宮峯神社大祭    05年8月21日・22日

[四国百名山]

心浮き立つ桜花の春から、涼風爽やかな初夏へと移ろいお田植の神事も終れば、各地では田植えも真っ盛り、梅雨の時期へと、あっと言う間の半年であった。天地自然の営みの中で日々穏やかに生かされている自身の今をみつめ心秘そかにその幸せを思い、神の恵みに感謝の此の頃である。六月梅日には夏越の祓いが行われた。過ぎにし日を省みて知らず識らずに犯した罪穢を祓い却り清々しい気持ちで次の半年の無事を祈りたい。夏の盛りの旧七月十七・十八の両日(八月二十一日・二十二日)奥宮峯神社の大祭が斉行される。今年は地元の信仰者が新調の神輿の奉納をいただいた。元の神輿は、昭和三十年徳島皇道会の奉納による鳳輦型式白木造り、あれから早くも五十年、かなりの重量と急坂での渡御等々、年毎困難を来たしていたので、軽量の神輿奉納のお申し出有難く、峯大神様の御神慮の賜物と感謝に堪えないところ、更にお旅所も神社正面の適所に新設の企ては、神社゛付属団体玉垣会の雄志と大麻山登山同好者の奉仕により無事完成した。裾から急坂の難所を資材運搬から整地工事と、万端一途に尊い汗を流された人々の誠意に 心感謝しながら、奧宮奧宮大祭が滞りなく斎行されることを祈りたい。大麻山は古来神の山として崇められ、尚登拝する人跡を絶たず、自然林に覆われたお山は霊気みなぎる祈りの山として、信仰者の間に広く知られるとともに、近年登山愛好家の間では心身鍛錬の場として、訪れる人々が年毎に増しつつあることは嬉しい限りである。遥かに仰ぐ威厳ある山容は、常に心を癒してくれる有り難いお山でもある。暑さの砌ご自愛の上、益々の御平安と御ご多幸を切にお祈りして止まぬ次第です。
                                                               [宮司 金倉文雄]

  

写真クリック大きく見えます